〝奇祭〟を求めて世界三周 自由奔放なお祭りが常識を変える
タツノ(@tatsuno_journal)です!
先日、奇祭ハンターの平船智世子さん(@tailovene)に取材してきました。
世界中のお祭りを巡る智世子さんは「お祭りを肌で感じることで、自分の殻を破ることができる」と強調。パワフルに世界中を飛び回る智世子さんの思いを記事にしました。
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「後先考えず、仕事も日常も嫌なことも全て忘れて今を楽しむことだけに集中する。お祭りのそんな空気が好きなんです」
スペインでトマトをぶつけられ真っ赤に染まり、数日後には黒色の油まみれになって村人を追いかける。東南アジアで部族の衣装に身を包んで踊り、ギリシャではロケット花火を打ち合う―。世界各国の変わった祭りに飛び込み、その魅力を発信する〝奇祭ハンター〟として活動している。
常識に縛られた日常から飛び出した世界一周旅行で、自由奔放な世界の祭りに魅了された。これまでに世界を三周し、訪れたのは71カ国62祭り。参加した〝奇祭〟を発信するだけでなく、海外の祭りに参加するきっかけ作りを目指している。
どうしても行きたい祭りがあった。
2015年、2回目の世界一周前、行き先を検討しているとInstagramに投稿されたある画像が目に止まった。
鮮やかなメイクを施し、歯をむき出す変顔を披露する青年たち…。調べていくと、祭りはアフリカ・ニジェールで遊牧民の女性が男性を選ぶ「美男子コンテスト」だった。
遊牧民の祭りのため数日間から数週間、移動しながら開催されるといい、いつどこでやるかは不明。しかし、好奇心は抑えられなかった。
「彼らに会ってみたい」
外務省は海外旅行者らに情勢を伝える「海外安全情報」で、ニジェールのほとんどの地域を最も危険だとするレベル4(退避勧告)に指定しているが、退避勧告は法的な拘束力はなく、入国の判断はそれぞれに委ねられている。
危険な目にあっても自己責任だと覚悟を決めて、ニジェールに入国した。
現地では車をチャーターし、テントで生活しながら出会った人々に情報を求め、アフリカの大地で祭りの会場を探し続けた。
約一週間後、ついに発見した。
やっと出会えた青年たちは、日本のどんな〝イケメン〟よりも輝いて見えた。
祭りの写真や映像は、後にテレビやラジオ番組、週刊誌でも紹介された。〝奇祭ハンター〟誕生の瞬間だった。
「世界一周旅行の夢を叶えるため、辞めます」
最初は退職のための口実だった。イベント制作会社に新卒で入社して約4年。我慢の限界だった。周りの反応を気にしながら仕事する息苦しい環境から飛び出した。
「海外に行く前に、まずは日本のことを知ろう」
会社を辞めてしばらくは宮城県石巻市など、東日本大震災の被災地でボランティアをしながら、東北各地の祭りに足を運んだ。
祭りでは、復興に向け、力強く立ち上がろうとする人々の姿に感動した。被災地を応援するつもりだったが、自分が元気づけられた。
「お祭りを世界一周に盛り込めば楽しいかも」
世界一周旅行のコンセプトが祭りに決まった。
約1年後、世界一周に出発した。祭りの開催に合わせて自分で旅程を組んだ。出発してすぐ、行きたい祭りが増えていった。同じ日に地球の裏側で気になる祭りが開催されている。
「これはもう1周しなくちゃ!」
1年間の世界一周から帰国して約半年後、2周目に出発した。1周目は有名な祭り中心に回ったが、2周目ではアフリカの危険な地域のお祭りに足を運んだ。変わった祭りを見るだけでなく、自ら参加した。
現地の祭りに参加するため、開催前に現地に到着して準備をしている人に片言の英語で話しかける。
「私もそれやりたい!」
現地の人々と同じ格好をするだけで距離は一気に縮まった。言葉が通じなくても、お互いの笑顔があれば十分だった。一緒に祭りを楽しみ、はしゃぎ回った。
観光客に写真を撮られるときには抵抗もあったが「私の方が絶対このお祭りを楽しんでいる」と考えると気にならなくなった。
自由奔放な海外の祭りに飛び込むことで、周りを気にする気持ちは消えていった。
2周目の海外一周から帰国後、「これまでの旅を、本にしてみたい」と考えた。
自分の活動をアピールする場として、SNSで〝奇祭〟の情報を発信した。
反応があると、うれしさと同時に疑問を感じることもあった。「うらやましいです」「いつか見てみたいです」―。
「みんな海外に行くことを敷居が高いと考えているのかな」
2周目帰国後、約2年間は海外と日本を往復しながら情報発信を続けた。次第に認知度は上がり、旅先で撮った映像がテレビ番組などで紹介され、旅行関係のメディアで記事を書いた。
今年1~3月には3周目の世界一周に行った。
トークショーや、参加者を募って海外の〝奇祭〟に連れて行くツアーも開催した。
今年7月、韓国の干潟で開催された「泥祭り」に女性約20人を連れて行った。
最初は汚れることに抵抗があった参加者も、最後は笑顔で泥にまみれていた。
「もっと色々な人に体感してほしい」
英語がしゃべれなくても、誰だって海外の祭りに参加できる。実際に行くきっかけを作れる存在になりたい。
「国や土地によって変化する常識を、お祭りを通して感じてほしい」
先日、奇祭ハンターの平船智世子さん(@tailovene)に取材してきました。
奇祭ハンターのちよ子さん(@tailovene )に取材してきました。— タツノん🖋大手マスコミ報道記者 (@tatsuno_journal) 2018年11月1日
世界中の面白いお祭りを回って、飛び込んで、発信し続けているちよ子さん。
熱い思いにも、ぶっ飛びまくった行動力にもただただ驚き。書きがいがある。
近日インタビュー記事公開するから見てね。
個展もあるよ⬇️ pic.twitter.com/Tj3S7n1pG2
世界中のお祭りを巡る智世子さんは「お祭りを肌で感じることで、自分の殻を破ることができる」と強調。パワフルに世界中を飛び回る智世子さんの思いを記事にしました。
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「後先考えず、仕事も日常も嫌なことも全て忘れて今を楽しむことだけに集中する。お祭りのそんな空気が好きなんです」
スペインでトマトをぶつけられ真っ赤に染まり、数日後には黒色の油まみれになって村人を追いかける。東南アジアで部族の衣装に身を包んで踊り、ギリシャではロケット花火を打ち合う―。世界各国の変わった祭りに飛び込み、その魅力を発信する〝奇祭ハンター〟として活動している。
常識に縛られた日常から飛び出した世界一周旅行で、自由奔放な世界の祭りに魅了された。これまでに世界を三周し、訪れたのは71カ国62祭り。参加した〝奇祭〟を発信するだけでなく、海外の祭りに参加するきっかけ作りを目指している。
どうしても行きたい祭りがあった。
2015年、2回目の世界一周前、行き先を検討しているとInstagramに投稿されたある画像が目に止まった。
鮮やかなメイクを施し、歯をむき出す変顔を披露する青年たち…。調べていくと、祭りはアフリカ・ニジェールで遊牧民の女性が男性を選ぶ「美男子コンテスト」だった。
遊牧民の祭りのため数日間から数週間、移動しながら開催されるといい、いつどこでやるかは不明。しかし、好奇心は抑えられなかった。
「彼らに会ってみたい」
外務省は海外旅行者らに情勢を伝える「海外安全情報」で、ニジェールのほとんどの地域を最も危険だとするレベル4(退避勧告)に指定しているが、退避勧告は法的な拘束力はなく、入国の判断はそれぞれに委ねられている。
危険な目にあっても自己責任だと覚悟を決めて、ニジェールに入国した。
現地では車をチャーターし、テントで生活しながら出会った人々に情報を求め、アフリカの大地で祭りの会場を探し続けた。
約一週間後、ついに発見した。
やっと出会えた青年たちは、日本のどんな〝イケメン〟よりも輝いて見えた。
祭りの写真や映像は、後にテレビやラジオ番組、週刊誌でも紹介された。〝奇祭ハンター〟誕生の瞬間だった。
「世界一周旅行の夢を叶えるため、辞めます」
最初は退職のための口実だった。イベント制作会社に新卒で入社して約4年。我慢の限界だった。周りの反応を気にしながら仕事する息苦しい環境から飛び出した。
「海外に行く前に、まずは日本のことを知ろう」
会社を辞めてしばらくは宮城県石巻市など、東日本大震災の被災地でボランティアをしながら、東北各地の祭りに足を運んだ。
祭りでは、復興に向け、力強く立ち上がろうとする人々の姿に感動した。被災地を応援するつもりだったが、自分が元気づけられた。
「お祭りを世界一周に盛り込めば楽しいかも」
世界一周旅行のコンセプトが祭りに決まった。
約1年後、世界一周に出発した。祭りの開催に合わせて自分で旅程を組んだ。出発してすぐ、行きたい祭りが増えていった。同じ日に地球の裏側で気になる祭りが開催されている。
「これはもう1周しなくちゃ!」
1年間の世界一周から帰国して約半年後、2周目に出発した。1周目は有名な祭り中心に回ったが、2周目ではアフリカの危険な地域のお祭りに足を運んだ。変わった祭りを見るだけでなく、自ら参加した。
現地の祭りに参加するため、開催前に現地に到着して準備をしている人に片言の英語で話しかける。
「私もそれやりたい!」
現地の人々と同じ格好をするだけで距離は一気に縮まった。言葉が通じなくても、お互いの笑顔があれば十分だった。一緒に祭りを楽しみ、はしゃぎ回った。
観光客に写真を撮られるときには抵抗もあったが「私の方が絶対このお祭りを楽しんでいる」と考えると気にならなくなった。
自由奔放な海外の祭りに飛び込むことで、周りを気にする気持ちは消えていった。
2周目の海外一周から帰国後、「これまでの旅を、本にしてみたい」と考えた。
自分の活動をアピールする場として、SNSで〝奇祭〟の情報を発信した。
反応があると、うれしさと同時に疑問を感じることもあった。「うらやましいです」「いつか見てみたいです」―。
「みんな海外に行くことを敷居が高いと考えているのかな」
2周目帰国後、約2年間は海外と日本を往復しながら情報発信を続けた。次第に認知度は上がり、旅先で撮った映像がテレビ番組などで紹介され、旅行関係のメディアで記事を書いた。
今年1~3月には3周目の世界一周に行った。
トークショーや、参加者を募って海外の〝奇祭〟に連れて行くツアーも開催した。
今年7月、韓国の干潟で開催された「泥祭り」に女性約20人を連れて行った。
最初は汚れることに抵抗があった参加者も、最後は笑顔で泥にまみれていた。
「もっと色々な人に体感してほしい」
英語がしゃべれなくても、誰だって海外の祭りに参加できる。実際に行くきっかけを作れる存在になりたい。
「国や土地によって変化する常識を、お祭りを通して感じてほしい」
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【VRで巡る!世界の奇祭展】
▪︎12月12日(水)〜17日(月)
▪︎11:00〜19:00
{初日14:00から、最終日17:00まで}
▪︎アメリカ橋ギャラリーにて
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