アーティストとして社会に立つ 絵やダンスの分野で活動するNatte(ナッテ)さん
こんにちは、ブロガーで記者のタツノです。
先日、ヤるサロンのつながりでNatte(ナッテ)さんに取材をさせていただきました。
記事にまとめましたので、読んでいただけたら幸いです。
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フリーランスとして活動を始めて2年が経過した昨年3月。消臭剤を開発している千葉県内の企業から連絡が来た。元々はBtoBで展開していた商品を、BtoC向けに販売する一大プロジェクトの依頼だった。
商品のコンセプトを決める段階から関わった。ブランドの方向性をどうするべきだろうか。顧客のターゲット層から考えると、無意識下に訴える色はどれだろうか。
こうして世に出た商品が「KiETA 2」だ。
デザインは、コンサルティングに近いという。
「デザインとは、いろいろな人の思いを汲んだり、やりたいことを実現する手助けをすること」
30歳を前にフリーランスとして独立。現在はデザインを中心に活動している。
デザインの仕事に注力して約3年。マーケティングやブランド戦略、多角的な視点を磨いてきた。
すべては、アートに全力で向き合うための土台作りだった。今後はデザインの仕事を減らして絵に向き合うと決めている。
「アートで実践を積む。社会の中で戦う。30代は戦いの期間なんです」
話す柔和な笑顔のなかに、〝アーティスト〟としての決意と信念が垣間見える。
子供の頃から絵を描くのが大好きで、将来は〝絵描き〟になりたいと考えてきた。中学卒業後は札幌市のデザイン系の高専に進学。建築デザインを学んだ。
卒業後はグラフィックデザイナーとして就職する道も考えたが、5年間ひたすらアートと向き合い続けた日々を振り返り、「このまま社会がわからなくなる」と感じた。
思いや気持ち、伝えたいことを可視化するデザインの仕事では人の気持ちを理解することが不可欠だ。
「アートだけをやってきた人間が、本当にいいデザインつくれるだろうか」
人生80年。20代は多少寄り道してもきっとリカバリーできるはず-。
「あえてデザインやアート、絵とは違った世界で生きよう」
〝20代は勉強の時間〟と位置づけ、卒業後はヨガの講師など、様々な仕事を経験した。結婚も経験した。趣味で始めたダンスに本気で取り組んだ。
「自分を高めたい」
その一心だった。
30歳になる直前、学びの期間に別れを告げた。
「学んできたことを、絵やデザインで、社会に対して返していく」
フリーランスのイラストレーターとして活動を開始した。
最初は手探りだった。地元・旭川市の駅前で色紙に絵を描いて売った。FacebookなどのSNSでも絵を売り始めた。
短い期間で様々な人間ドラマに触れた。
「死んだ愛猫が天国で遊んでいる姿を描いてほしい」「商売を始めるので、験を担ぎたい」-。
絵の購入者から「救われた」という声を聞き「癒やしや安心、自分はそういう絵が得意なのかな」と感じた。
軌道には乗り始めたが、絵の購入のリピーター収入が見込みにくい性質上、安定収入に結びつけるのは難しかった。
デザインの仕事も始めた。企業や個人から依頼を受け、ロゴや広告に使用するグラフィックを制作した。
しかし、すぐに壁にぶつかった。
「絵とデザインでは、描いているときの思考が変わる」
感性を頼りに描き上げる絵に対して、デザインは緻密に論理的に構成していく。両立は難しかった。
最終的には、絵と向き合いたい。絵に集中する環境を作るため、デザインに集中することに決めた。
将来的に見据えているのは教育分野での活動だ。
教育者だった祖父の影響もあって、幼少期から教育には関心があった。
アートを学べる場はあっても、アートをビジネスに転換する手法について学べる場は少ない。
「経験に勝る情報はない」とした上で「社会の中でアーティストとして経験を積み、教育の分野に還元したい」と強調する。
(タツノ)
【プロフィール】Natte(ナッテ)
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